相続に伴なう遺産分割について

亡くなられた方の財産、つまり遺産を相続する人が複数人いた場合、当然その遺産を分ける必要があります。これが遺産分割で、遺産分割は遺言書がある場合、そこに書かれている通りに分けられるのが原則です。これを指定分割と呼びます。

一方、遺産が発生したにも関わらず遺言書が発見されない場合は、相続財産の分け方について相続人全員で話し合う必要があります。これを遺産分割協議と呼びます。

この遺産分割協議の場合、話し合いで相続人全員が納得するのであれば、どのように遺産を分割しても問題ありません。仮に、民法で定められた分割の割合である法定相続分と異なる分割方法であったとしても、違法にはならないのです。

このように相続人全員で自由に話し合って分割の割合を決めることを、協議分割と呼びます。千葉市で遺産分割のご相談は、相続の実績29年の柳澤会計事務所までお気軽にお問合せ下さい。

遺産分割協議について

遺産分割協議は、相続発生後であればどのタイミングでも行うことが可能です。通常は相続人全員が実際に集まって話し合いを行うことが多いのですが、書面による協議も行うことは可能です。
そして、遺産分割協議は相続人全員が合意することでのみ成立し、多数決での決定は認められません。また、一部の相続人を無視した協議や、一部の相続人が不参加のまま行われた協議などは、すべて無効となります。
そうして相続人全員の合意が得られ協議が成立すると、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名押印します。

遺産分割協議で合意が得られなかった場合

もし、遺産分割協議で相続人全員の合意が得られなかった場合、家庭裁判所遺産分割調停もしくは審判を申し立て、遺産分割を行うことになります。

遺産分割の調停を申し立てる場合、管轄の裁判所は相手方の住所地の家庭裁判所になります。

審判の場合は、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に申し立てを行います。

遺産分割協議のポイント

必ず法定相続人全員で協議する

現実的には、1通の遺産分割協議書(案)を作成し、他の相続人に内容を確認してもらった上で実印を押してもらう方法が多いです。

必ず法定相続人全員が署名押印する

厳密に言えば署名ではなく記名でも大丈夫ですが、後のトラブルを防ぐためにも署名するよう心掛けてください。また、押印する印鑑は実印を使用しないと、不動産登記や銀行の手続きができません。

財産の表示方法に注意する

不動産の場合は住所ではなく登記簿通りに、銀行等は支店名と口座番号も記載してください。

印鑑証明書を添付する

遺産分割協議書には実印の押印が必要ですが、同時に印鑑証明書も添付してください。

相続人が未成年の場合、遺産分割協議へ参加できません

相続人が未成年の場合は、次のいずれかの方法を取る必要があります。

  1. 1.未成年者が成人に達するのを待って遺産分割協議を行う
  2. 2.未成年者の代理人が遺産分割協議に参加する

相続人に行方不明者がいる場合、勝手に遺産分割協議は行えません

相続人に行方不明者がいる場合は、次のいずれかの方法を取る必要があります。

  1. 1.相続人が失踪宣告されるのを待って遺産分割協議を行う
  2. 2.不在者のための財産管理人を選任し、その財産管理人を交えて遺産分割協議を行う

認知症等で協議に参加できない相続人がいる場合、成年後見人を交えて協議を行います

相続人が認知症等で協議に参加できないような場合、成年後見人の選任を家庭裁判所に申し立て、その成年後見人が遺産分割協議に参加します。

遺産分割協議書に必要な記載事項

遺産分割協議書の書式の指定は特にありませんが、必要な記載事項がいくつかあります。

  • 亡くなられた方(被相続人)の除籍謄本、改製原戸籍、戸籍謄本
  • 亡くなられた方(被相続人)の住民票の除票、戸籍の附票
  • 相続人の住民票
  • 相続人の実印と印鑑証明書
  • 財産の内容がわかる資料

遺産分割協議書作成の流れ

被相続人を特定する

矢印

被相続人の氏名の他、本籍、最後の住所、生年月日、死亡年月日を確認します。

相続人を特定する

矢印

相続人全員の氏名のほか、各人の戸籍、住所、生年月日、被相続人との続柄の確認をします。

相続財産の確認

矢印

分割協議書に記載する、財産を確認します。不動産であれば、登記簿謄本を参考にします。また、株式・公社債・預貯金等については、銘柄・株数・金額・金融機関名のほか、証券番号・口座番号も確認します。

各相続人の署名・押印

矢印

各相続人は、氏名を自署し、実印で押印します。

印鑑証明書を添付し、保管

分割協議書は、共同相続人の人数分作成し、各人の印鑑証明書を添付し、それぞれが保管をします。